振り返り日記2
すごく仲は良かった。周りからはいつもお似合いのカップルだと言われていた。
優しくてカッコよくて大切な存在だった。
毎日電話をして、一緒にご飯を食べて、同じ布団で寝る。一日も腕枕を欠かす日はなかった。休日が合えば一緒にお出かけをした。お互いの両親とも顔を合わせていた。
それなのになんでだろう、この心の寂しさはなんなんだろう?
どこかいつも心が通じていない虚しさを感じていた。
当時はその虚しさの正体がわからなくてモヤモヤしていた。でも自分達は仲良しだし毎日抱き合って寝ていたし、十分幸せだ。大丈夫だと自分に言い聞かせていたと思う。
それでもやっぱり人間の心に限界は来る。一番大好きな人に受け入れてもらえない、拒否される現実が日に日に心を蝕んでいっていた。
その頃に気づいたことがあった。優しさと思いやりは別問題だということ。
優しくすることは誰にでもできる。なぜなら優しさは演じることができるから。
でも思いやりは違う。もはやあの頃セックスを求めていなかった。
もうとっくに諦めていたと思う。それでも心のつながりと温もりをただ感じたかった。
セックスレスとはセックスがレスなのではく、思いやりの気持ち、心からの愛情表現を怠った時に起こる現象なんだと思う。
ネットで検索をすると、下着を新調するだとか、ムードを作るだとか、栄養のある食事でアプローチするだとか色んなアドバイスが出てくるけど、違う。
そんなんじゃない。そんな物理的なアプローチで改善されるほどセックスレスは甘くない。大半は精神的なものからくる問題だと思う。
だからまずそこを解決することが大事。